第56回 成人病公開講座

6月12日大阪府立成人病センターの公開講座に参加して参りました。
今回は、「がん医療における緊急対応」でした。がん治療別(手術、放射線、抗がん剤)の副作用に対する日常生活の注意点や、病院での治療について詳しくお話がありました。

初めに、成人病センター血液・化学療法科の石川淳先生の抗がん剤治療中に 「白血球数が減った時気をつけること」でした。抗がん剤治療で影響の出やすい正常細胞は血液細胞、毛髪、口や胃腸の粘膜、生殖に関連する細胞です。中でも血液細胞は抗がん剤による骨髄抑制で白血球、血小板、赤血球減少が現れます。白血球は頻繁に細胞分裂をしているために抗がん剤の攻撃をうけてしまいます。白血球内の好中球数が500/μL未満に減少し37.5℃以上の発熱を生じた場合は発熱性好中球減少症と定義され、お薬による治療が必要です。

抗がん剤による好中球減少は投与後8日~20日位が多く現れます。その他、日常生活の注意点としては、手洗い、うがい、十分な休息と栄養補給、歯磨き、身体の清潔、水分を多めにとり便秘の予防に心がけましょう。何かあれば担当医に連絡し、受診が必要か相談しましょう。

 


続いて、成人病センター消化管内科の東野晃治先生の「内視鏡治療後の出血への対応」についてお話がありました。

近年、早期の食道がん、胃がん、大腸がんは内視鏡的治療(内視鏡的粘膜切除術、内視鏡的粘膜下層剥離術)が確立され治癒率は食道がん、胃がんともに成人病センターでは90%以上の成績です。治療後の出血率は1%~5%位の方に出血が見られるそうです。出血を強く疑う場合は、緊急内視鏡検査を行い出血の評価を行い止血します。止血方法はクリップ法と高周波凝固法で行われます。

出血の症状としては、吐血、黒色便、下血があり出血量が多い場合は血圧の低下や心拍数が増えることがあります。術後出血があれば必ず病院に連絡して下さい。

 


続いて、成人病センター肝胆膵内科の上原宏之先生の「膵臓の胆管ステント治療」についてお話がありました。

膵臓がんは、男性で全体の5番目、女性で6番目と最近増えていいます。膵臓がんは発見が遅れることの多い臓器です。初発症状としては腹痛、黄疸 腰背部痛、食欲不振などですが胃の不調と間違うことが多いようですが 胃の検査をしても異常が見つからず見過ごされ発見が遅れることとなります。検査は、腹部エコーやCTで膵臓を確認することが重要となります。膵臓は、胃の後ろ側に位置し膵頭部は十二指腸とつながり肝臓からの胆管が膵臓の中を貫き十二指腸につながっています。膵頭部にがんができていると、がん細胞が大きくなると胆管を圧迫して胆汁が流れなくなり黄疸がでてきます。

高度の黄疸になると肝不全となるので治療が必要となります。治療は内視鏡を使い胆管にステントを入れる治療を行います。所要時間は、15分~60分で約1週間の入院となり、閉塞していた胆管が開通すると1~2週間で黄疸はひていきます。ステントの種類は、プラスチックと金属がありますがプラスチックのもので約3ヶ月、金属でも約6ヶ月位で胆管へ食べ物が逆流しステント閉塞がおこることが多いそうです。

胆管ステント閉塞の症状は、黄疸、尿濃染(尿の色が濃くなる)、白色便(便の色が薄い)、発熱があります。処置は血液検査で閉塞を確認し利胆剤(ウルソ)、抗生剤内服、抗生剤点滴を行います。ステントが開通することがありますが、開通しない場合はステントを交換します。胆管ステントを入れている人は 黄疸、発熱、腹痛がおこったときには胆管ステントが閉塞しているかもしれませんので必ず病院に連絡または受診され主治医と相談して下さい。

 


続いて、成人病センター呼吸器内科の熊谷融先生の「がん治療中における呼吸器合併症」についてお話がありました。

がん治療で肺に感染、抗ガン剤による薬剤性肺障害、放射線肺障害をきたす事があります。複数の出来事が生じて重症化しますので早期発見が重要です。肺は、空気の入り口と出口が同じなので空気がよどみやすいので感染や塵肺になりやすいといわれます。感染や炎症の自覚症状としては、発熱、咳、痰、呼吸困難などが多く、炎症や感染の兆候があれば胸部レントゲンやCTをとり、血液検査(白血球、好中球、炎症反応)をして確認されます。

呼吸器感染症の治療は、適切な抗菌薬の投与となります。呼吸不全に対しては、酸素投与、重症の場合は人工呼吸器をつけます。抗ガン剤による薬剤性肺障害はすべての抗がん剤で障害を起こす可能性があり多くの場合は間質性肺炎を生じます。治療としては、使用中の抗がん剤の投与中止とステロイドの投薬です。炎症がおさまれば、抗がん剤を変更して治療の再開となります。

放射線肺障害は放射線照射後2ヶ月~6ヶ月で発症することが多く出ますが、照射中あるいは照射直後に発症する場合は重症化しやすいので注意が必要です。自覚症状としては、発熱、咳、体動時呼吸困難などです。重症になる前の早期発見が重要です。些細なことでも病院に相談して必要なら必ず受診して下さい。

 

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