がんの診断や転移の有無、治療経過を確認するためにも画像検査はとても重要となります。
画像検査には、レントゲン(X線)・超音波(エコー)・MRI・PET・CTなどの種類があり、これらの検査を組み合わせて行われます。
がん治療中の画像検査は、治療前・治療中・治療後にも用いられており、治療前は診断、治療中は治療経過の確認、治療後は再発の有無を目的として実施されています。
それぞれの画像検査について
(1)レントゲン(X線)検査
人間の体は、水分や骨、脂肪など、体を構成している成分によってX線の通りやすさが異なります。
これを利用し、X線を用いて体の内部の様子を映して確認する検査方法です。
歯医者に行った時に歯の撮影をしたり、骨折した時に用いられるのもレントゲン検査です。
画像検査の中でも簡単に受けることができるため、多くの疾患で用いられています。
レントゲン検査は、検査する部位によって胸部レントゲン線検査と腹部レントゲン線検査に分けられます。
胸部レントゲン検査は、呼吸器や循環器を調べる時に用いられており、健康診断などにも利用される最も一般的なレントゲン検査です。
がんにおいては、主に肺がんの場合に用いられており、病変がある部分は白く映し出されます。
この白い影によって、がんの有無・大きさ・どの部分に発生しているかなどを確認します。
腹部レントゲン検査は、主に消化器や泌尿器、婦人科系の疾患に対して行われます。
より詳しく検査するために、バリウムや造影剤を使用することもあります。
レントゲン検査は、放射線であるX線を使用します。被ばくの心配は基本的に必要ありませんが、胎児は影響を受けやすいため、妊娠中や妊娠の可能性がある場合は必ず医師に伝えましょう。
(2)超音波(エコー)検査
人間には聞き取れない高い周波数の音である超音波を超音波プローブを使用して当てて、反射した波を画像にしてみる検査方法です。
痛みや被ばくの心配もないため、高齢の方や妊娠中の方も受けることができます。
超音波検査は肝臓や胆のう、膵臓、膀胱、前立腺、婦人科(卵巣・子宮)や甲状腺、乳腺などさまざまながんで行うことができる検査方法です。
超音波は骨や空気は通りにくいため、骨に囲まれた脳や骨の中、肺などの空気を含む臓器で行われることはほとんどありません。
(3)MRI検査
MRI検査は、強力な磁石と電波を使用して磁場を発生させて体内を撮影する方法です。
X線を使用しないため被ばくの心配がなく、各臓器や血管が造影剤を使わなくても鮮明に映し出されます。
磁場を発生させる時に装置から非常に大きな音が発生するため、検査前にあらかじめヘッドホンを付け、音楽などを流しながら検査が行われます。検査中は体を動かしてはいけないため、ベッドに手足を固定されます。
検査を受ける際には金属製のものは事故防止のために全て外す必要があります。ペースメーカーやインプラントなど、外から見ても分からない金属類が体内に入っている場合は、必ず医師に伝えないといけません。
また、タトゥーやアートメイクなども火傷の原因になることがあるため、必ず医師に伝えましょう。
(4)PET検査
PET検査は、がん細胞が通常の細胞よりも多くのブドウ糖を取り込む性質を利用した検査方法です。
FDG(放射性フッ素を付加したブドウ糖)を静脈から注射し、その後少し時間を置いてから撮影すると、FDGが多く集まっている箇所が画像に映し出されます。FDGが多く集まっているところには、がんがある可能性が高いと考えられます。
PET検査は単体よりも、CTやMRI検査と組み合わせて行われることが多くあります。
特にCT検査と組み合わせたPET-CT検査では、がんの有無や広がりなどのより高い精度で診断することができます。
(5)CT検査
CT検査はX線を使用して行われます。体のあらゆる方向からX線を当てて、10~15分くらいの短い時間で、広い範囲を詳細に撮影します。
得られたデータを計算して輪切り画像が作成されます。体の中の様子を立体的に把握できるため、がんの形や広がりがより詳しく分かります。
CT検査は頭部や胸部、腹部で用いられます。
患者さんの既往歴や体調、年齢に応じて検査方法は決められます。
また、検査方法によっては検査前に飲食制限が出る場合もあります。必ず指示に従い、分からないことがあれば確認するようにしましょう。




























