肝臓がん

肝臓がんは、肝臓にできた原発性肝臓がんと他の臓器から転移した転移性肝臓がんに大別されます。肝臓がんの原因は、ほとんどは肝炎ウイルスによる感染と考えられます。肝炎ウイルスにはA型、B型、C型、D型、E型、F型などの種類があり、問題となるのはA型、B型、C型の3種類で、肝臓がんと関係があるのはB型、C型の2種類です。

肝臓がんは病期(ステージ)と全身状態により異なりますが、5年生存率は、1期約55%、2期約43%、3期約25%、4期約10%となっています。

肝臓がんでは、原発腫瘍の個数、大きさ、脈管浸潤(T:primary Tumor)、リンパ節転移の有無(N:regional lymph Nodes)、他臓器への転移の有無(M:distant Metastasis)で病期(ステージ)が決まります。これをTNM分類といいます。発生部位や個数、大きさ、肝障害度、病気の進み方、全身状態、年齢、既往歴なども総合的に検討して治療方針を選択します。

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肝臓がんの病期分類(ステージ)

病期(ステージ) T因子 リンパ節転移(N) 遠隔転移(M)
1期 T1 NO M0
2期 T2 NO M0
3期 T3 NO M0
4a期 T4 NO M0
Tに関係なく NO1 M0
4b期 Tに関係なく Nに関係なく M1

肝臓がんの標準治療

肝臓がんの治療は、肝機能と肝臓がんの個数、大きさをもとにして決められます。肝機能が良い状態では、治療の自由度が高く、いろいろな治療に適応することができます。

 

■肝臓がんの外科治療

手術(肝切除)

肝臓がんの手術は、がんの位置や大きさ、個数、さらに肝機能の障害度などの条件により決められます。基本的に、がんが肝臓内にとどまっていて3個以下の場合に、肝機能を考慮した上で肝切除が選択されます。腫瘍の大きさは特に制限はなく、大きなものでも肝切除の対応になります。腹水や黄疸がある場合は、肝不全を起こす危険性が高くなりますので、手術以外の治療が選択されます。

穿刺局所療法(経皮的エタノール注入療法,ラジオ波焼灼療法,マイクロ波凝固療法)

経皮的エタノール注入療法
99.5 %以上のエタノール(純アルコール)を肝臓がんへ注射して、アルコールの化学作用によりがん組織を死滅させる治療法です。

ラジオ波焼灼療法
導電体に電流を流すと電子の移動に伴う摩擦により熱が生じます。この導電熱により肝臓がん組織を死滅させる治療法です。肝予備能がよいこと、肝臓がんの大きさが3cm以下で3個以内が適応となります。

マイクロ波凝固療法
電磁波であるマイクロ波を肝臓がんの部分に照射し、発生する誘電熱により、がん組織に代謝障害を起こして死滅させる治療法です。

肝動脈塞栓療法

がんが生きていくために不可欠な酸素を供給している肝動脈を、人工的に塞ぎ、がんへの酸素の供給をストップし、がんを窒息させて死滅させる治療法です。肝臓がんが門脈に浸潤していない場合で、黄疸や腹水が治療可能な範囲内の場合には施行できます。

肝動脈化学塞栓療法

右あしの付け根からカテーテルをいれて、肝臓内のがんに抗がん剤と塞栓剤を注入して、がんを兵糧攻めにする治療です。抗がん剤は、ドキソルビシン、エビルビシン、マイトマイシン、 シスプラチン、ミリプラチンなどが使用されます。

肝動注化学療法

抗がん剤を注入するポートを皮下に埋め込んで、ポートに連結したカテーテルを用いて、動脈から肝臓内のがんに持続的に抗がん剤を注入する治療です。抗がん剤は、シスプラチン、5-FUなどが単剤または併用で使用されます。

 

■肝臓がんの放射線療法

放射線療法は、高齢者や体力面で手術に耐えられるか、心配される状況で選択されることがあります。

 

■肝臓がんの化学療法

肝細胞がんで、外科切除や局所療法、肝動脈化学塞栓療法が適応とならない場合に抗がん剤治療が考慮されます。使用される抗がん剤は2009年5月に承認されたネクサバールといわれる新しい分子標的薬です。ネクサバールは進行肝細胞がんに対する標準治療として位置づけられています。

 

転移性肝臓がん

転移性肝臓がんとは、肝臓以外の臓器にできたがんが肝臓に転移したものを意味します。
ほぼすべてのがんにおいて肝臓へ転移する可能性がありますが、実際には消化器系がん(大腸がん、胃がん、膵臓がん)や肺がん、腎がん、頭頸部のがん、女性のがん(子宮がん、卵巣がん、乳がん)などが肝臓への転移を認めることが多くあります。切除可能な場合は手術が行われますが、切除不能の場合は原発巣のガイドラインに沿って抗がん剤治療が選択されます。

肝臓(肝細胞)がんと抗がん剤治療

肝細胞がんでは、基本的に肝動脈化学塞栓療法や肝動注化学療法などでカテーテルを使い、抗がん剤の投与が行われます。しかし、肝細胞がんの治療に使用できる抗がん剤の種類は少なく、効果を得られない場合は治療を諦めざるを得なくなります。

肝細胞がん治療の副作用を最小限に抑え、薬剤耐性を防ぐことが肝細胞がんの抗がん剤治療を予定通りに行う最善の方法です。その唯一の方法が低分子化フコイダンと肝細胞がんの抗がん剤治療を併用した「統合医療」なのです。

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