食道がんの病期と治療方針
食道がんの病期と治療方針

食道がんの治療方法には、外科療法、放射線療法、化学療法、化学放射線療法があり、がんの進行度や性質、患者さんの体の状態から検討されます。
このページでは、食道がんの大半を占める扁平上皮がんの情報を掲載しています。

食道がんのステージ(病期)分類

食道がんの進行度はステージ(病期)で分類され、進行するにつれて0期~4A期、4B期まで存在します。
食道がんのステージは、原発巣の広がり(T因子)、リンパ節転移の有無(N因子)、遠隔転移の有無(M因子)の3種のカテゴリーであるTNM分類の組み合わせで決められます。

<食道がん(扁平上皮がん)の臨床的病期分類

0期がんが粘膜内にとどまり、リンパ節転移も無し(T1a、N0)
Ⅰ期がんが粘膜下層にとどまり、リンパ節転移も無し。
Ⅱ期原発腫瘍が固有筋層にとどまっている又は、食道の外膜まで広がっているが、隣接する臓器へは浸潤していない。
また、領域リンパ節転移が1~2個。(T2~T3r、N1、M0)
ⅢA期原発腫瘍が固有筋層にとどまっている又は、食道の外膜まで広がっているが、隣接する臓器へは浸潤していない。
また、がんから離れたリンパ節への転移があるが、切除による効果が期待できる。領域リンパ節転移は7個以上。
(T2=T3r、N2~N3、M1a)
ⅢB期原発腫瘍が食道の外膜まで広がっているが、隣接臓器へ浸潤の可能性があり、領域リンパ節転移は7個以上で、
がんから離れたリンパ節転移は7個以上で、がんから離れたリンパ節へも転移があるが、切除による効果が期待できる。
(T3br、N0~N3、M1a)
ⅣA期明らかにがんが食道の周囲の臓器に広がっている。
領域リンパ節転移は7個以上、がんから離れたリンパ節へも転移があるが、切除による効果が期待できる。
(T4、N0~N3、M1a)
ⅣB期原発腫瘍の広がりや領域リンパ節への転移は関係なく、切除による効果が期待できない。
がんから離れたリンパ節転移や遠隔転移がある。(T1a~T4、M1b)
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食道がんの治療方針

食道がんでは、ステージに応じて治療方針が定められています。しかし、治療に際して患者さんへの負担が大きい食道がんでは、治療設備や集学的治療が必要となるため、患者さんの状態や施設に状況などを総合的にみて、詩集的な治療方針は主治医がガイドラインを参考にして決定します。

ステージ0

食道がんが粘膜内にとどまっている場合は内視鏡的切除が推奨されており、食道を温存できます。内視鏡的切除はステージ0の中でも食道の全周に及んでいない、または全周に及んでいても、5cm以下のがんに限られます。
ステージ0の内、食道の全周に及んでいて病変が5cmを超える場合で内視鏡的切除後に食道が細くなってしまう(狭窄)可能性が高いようなら手術や化学放射線療法が行われます。
また、内視鏡的切除後の病理検査でがんが残っている、もしくはリンパ節転移の可能性が高いと判断された場合は、内視鏡的切除後に化学放射線治療法や手術が行われることもあります。

≪ステージ0 治療の流れ≫

食道がんステージ0の治療の流れ

日本食道学会編 食道癌診療ガイドライン2022年版金原出版を参考に作成

ステージ1

食道がんのステージ1では、患者さんの身体の状態によって、手術または化学放射線療法が推奨されます。

≪ステージ1 治療の流れ≫

日本食道学会編 食道癌診療ガイドライン2022年版金原出版を参考に作成

ステージ2・3

ステージ2・3の場合、患者さんのQOLがすでに低下していることも少なくありません。その為、治療前に体の状態を調べ、手術に耐えられる状態であれば、手術が第一選択となります。
基本的には、手術前に細胞障害性抗がん剤による化学放射線療法が行われます。術前に化学放射線療法を行い、手術を行ったものの病理検査で完全に消失が認められなかった時は、免疫チェックポイント阻害薬を使用した術後補助療法がすすめられています。
術前に化学療法を行わなかった場合、術後の病理検査でリンパ節転移が認められた時は、細胞障害性抗がん剤を用いた化学療法がすすめられます。
手術を希望しない場合や、体力的に手術は無理だが化学放射線療法は可能、と判断された場合は、完治を目指す根治的化学放射線療法が行われます。化学放射線療法後にがんが残っている場合や、同じ場所に再発した時には、救済治療を行うことがあります。
体力的に手術も化学放射線療法もできない体の状態であれば、放射線や化学療法を単独で行います。

≪ステージ2・3 治療の流れ

食道がんステージⅡ・Ⅲの治療の流れ

日本食道学会編 食道癌診療ガイドライン2022年版金原出版を参考に作成

ステージ4

食道がんのステージ4では、4A期と4B期で推奨されるガイドラインが異なります。
治療を行うための体力があるか、臓器の機能が保たれているか、食べ物の通りが悪くなっていないかなどの体の状態をみて、検討されます。

≪ステージ4A 治療の流れ≫

食道がんステージⅣAの治療の流れ

≪ステージ4B 治療の流れ≫

食道がんステージⅣBの治療の流れ

日本食道学会編 食道癌診療ガイドライン2022年版金原出版を参考に作成

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